あの有名人のアルバイトにまつわるさまざまな話をお送りするこのコーナー。毎回、下積み時代の隠れた努力や、おもしろいエピソードをお届けします。
しながわしょうじ ボケの品川祐(左)とツッコミの庄司智春(右)のお笑いコンビ。共に東京出身。東京NSC1期生として1995年に結成。『水10!ココリコミラクルタイプ(CX)』をはじめ、テレビ、ラジオのレギュラー多数をかかえるほか、『ルミネthe よしもと』のステージに立つなど、ライブにも力を入れている。品川は映画監督としても活躍中。

―― 今までどんなアルバイトを経験しましたか?

品川

16歳からフリーターだったので、いろいろやりました。
調理場、イタリアンレストラン、酒屋、工事現場、カラオケパブ……。
10代の頃は、時給よりも女の子との出会いを求めてバイトを探していたかな。
僕はぼーっとしているのが一番嫌いなんで、何も仕事がないときでも、いらないダンボールを整理したりとか、何かしらやってました。
別に働き者だとかいうわけじゃなくて、きっちり整理して並べたりする作業が好きなんですよね。
棚卸しとか納品とかずーっとやっていても飽きない。
『社員になってくれ』っていわれることも多かったですね。

庄司

僕は時給を第一に考えてましたね。
でも高校時代は野球部で練習が厳しかったので、アルバイトするようになったのは引退してから。
接客が苦手だったので、倉庫の管理とか皿洗いとか、もくもくとやれる仕事が多かったですね。
カラオケボックスでアルバイトしてたときも、お客さんが退室した後の掃除が一番好きで、そればっかりやってました。
店長に『掃除ばっかりしてないで、接客しろ』って怒られるくらい(笑)。

―― アルバイトの思い出深いエピソードをおしえてください。

庄司

野球部時代に、監督が『親に頼らず、自分達でお金を稼いで野球の道具を買おう』と言い出したことがあって。
学校から特別な許可を受けて、野球部全員で年賀状の仕分けのアルバイトをしたっていうか、させられたことがありました。
その数日間は厳しい練習がなかったので、かえって嬉しかったくらいでしたね(笑)。
バイト代でネーム刺繍入りのグローブを買いました。

庄司智春
品川

僕は棚卸し好きなので(笑)、酒屋でバイトしていたときの倉庫整理。
ずっと手付かずになってる倉庫があって、何万本っていう在庫が置いてあったんですよ。
そこを、賞味期限の切れたワインを捨てて、年代順に並び変えて……。
1週間くらいかけてキレイにしたんです。みんなビックリしてました。
あのときは、とってもありがたがられたなぁ。

 
品川祐

―― アルバイトの経験から学んだことはありますか?

品川

アルバイトって漫然とやっていると、自分の時間を切り売りしてお金もらってるだけになってしまう。
せっかくだから、料理覚えようとか、お酒の銘柄覚えようとか、何かしら持って帰らないとイヤだな、っていうのはありましたね。
工事現場でバイトしてからは、引っ越し物件を見に行くときに『あ、ここはクロスの糊がゆるいな』なんてチェックできるようになったり(笑)。
意外なところで役立ってますね。

庄司

あまりないですね、僕は真面目なアルバイトじゃなかったので(笑)。
あ、飛行機の清掃のバイトやったときに、汚いシートの掃除が本当に大変で……。
それ以来、飛行機に乗るときは気をつけるようになりました。
掃除する人がいるんだから、あんまり汚くしないでおこうって。

―― 最後にご自分のアルバイト経験を振り返って一言お願いします。

庄司

バイトをやっていた頃は、平気で遅刻したり、急に辞めたり、友達のバイトと比べては、俺のやっているバイトってしんどいし、楽しくないし、ただ時給がいいだけなのかなとか思ってイヤになったり。最低でしたね。
仕事に対する姿勢がなってなかったな、って思います。
なんてヒドいことしてたんだろうって……。反省してます!

品川

バイトはホントいろいろやったんですけど、レンタルビデオ屋でやりたかったなっていうのがあって。今でもやりたいくらいです! 
監督で探したいのにそういう風に並んでないとか、ありますよね?
『俺だったらこう並べるのになぁ』って棚卸し好きが顔を出してムズムズします。
自分のセンスで並べた棚を作りたい!

 
 

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