あの有名人のアルバイトにまつわるさまざまな話をお送りするこのコーナー。毎回、下積み時代の隠れた努力や、おもしろいエピソードをお届けします。

土田晃之(つちだてるゆき)
1972年9月1日生まれ。埼玉県出身。お笑いコンビ「U-turn」としてデビューし、「タモリのボキャブラ天国」(CX系)で大ブレイク。コンビ解散後は、ピン芸人としてバラエティ番組を中心に活躍している。大のサッカーファンでも知られ、サッカー番組にコメンテーターとして度々出演。
所属事務所太田プロダクション公式サイト


―― 初めてのアルバイトはどんな仕事でしたか?

中学2年の時に友達とやった新聞配達ですね。僕は高校に入ったら一人暮らしをしたかったので始めたんですが、3日で辞めました。というのも、朝刊と夕刊の両方を配っていたんですが、夕刊配達時に3年生の先輩に見つかってしまって。「これはチクられるな」と察知して、すぐに辞めてしまいました。
でも、当時は「20万円稼げば3ヵ月くらいは一人で楽に暮らせるだろう」という大きな勘違いをしていたので、あのまま続けていても、結局一人暮らしの実現には至らなかったと思いますね。
 

―― ほかにはどのようなアルバイトをしましたか?

高校3年の時に、友達の女の子に誘われて、その子の彼氏が働いているデパ地下の鮮魚売り場で働きました。初めのうちは接客したりしていたんですけど、僕はどうも接客に向いていないみたいで。忙しい時に客のおばちゃんから「これはどう料理したらいいの?」なんて聞かれると、面倒くさくなって「よくわかりません」と仏頂面で答えていたんです。そうしたら、その友達の彼氏だったYさんという人に「ちょっと裏に来い」って呼ばれまして。「調理法を聞かれたら、とりあえず『塩かバターで炒める』と答えておけ」って教えられたんです。それでしばらくは何でもそう答えていたんですが、ある時「すじこ」の調理法も同じように答えちゃって…。その後裏でのパック詰めにまわされました。
その後、薬屋でアルバイトをした時も、お客さんに「どんな薬がいいの?」と聞かれて、仏頂面で「よくわからないっす」と答えていたら、店長に「ちょっと裏に来い」って呼ばれましたね。それからは倉庫の整理と卸先からの商品の運搬をしました。店内で働いた記憶はほとんどないです。
あと、パチンコ店で働いた時は、同僚の女の子が客にお尻を触られていたのを助けようとして、店長に「ちょっと裏に来い」って呼ばれてクビに。考えてみると、僕はよく裏に呼ばれますね。
 

―― 一番印象に残っているのはどんなアルバイトですか?

楽しかったのはエキストラのアルバイトです。専門学校時代に先輩に誘われて、「志村けんのだいじょうぶだぁ」や「ウッチャンナンチャンのやるならやらねば!!」によくエキストラ出演していました。二番組ともとても人気があったし、一線で活躍する大先輩のコントの現場を見たのは、すごく勉強になりました。
僕は体が大きく目立つので重宝がられまして、当時のVTRを見ると、結構いい位置に写っているんですよ。でも、体が大きくて損したこともありましたね。「芸能人水泳大会」で、最後に全員で騎馬戦をやるでしょう?僕らエキストラは馬役で参加したんですけど、当時すごく人気のあった女性アイドルの馬をやることになったんです!一緒にいた友達と「やったな!」と大喜びしていたら、本番直前になってスタッフに「君、体がでかいからこっちに来て」と呼ばれて、なんとピンクの電話の(竹内)都子ちゃんの馬にされてしまったんです。しかも都子ちゃんがすごく重くて…。あれは悔しかったな。
 

―― アルバイトを通して印象に残っている人はいますか?

やっぱりYさんですね。「タモリのボキャブラ天国」でブレイクした頃に、Yさんが池袋西武の地下鮮魚売場の担当になったと聞いたんです。僕は当時池袋に住んでいたので、軽い気持ちで訪ねてみました。そうしたらYさんは僕の顔を見るなり、何も言わずにエプロンと大量のシールを持ってきて「これ、やっとけ」って。たくさんの女子高生に「あれ、土田じゃない?」なんて指をさされながら、「甘口」と書かれたシールを2時間くらい貼り続けました。その後、裏に呼ばれて、ポケットから取り出した5000円札をさっと渡されたんです。それがすごくかっこよくて。Yさんとは今でも親交があります。
 

―― アルバイトを経験してよかったと思うことは何ですか?

違う世界の人に会えることですかね。パチンコ店で働いていた時は、僕と同い年なのに、昼はパチンコ店、夜はキャバクラと一日中がんばって稼いでいる女の子や、大検を受けるという人がいました。そういう人たちと接することは新鮮でしたね。
僕は3人兄弟の末っ子なんですが、「土田3兄弟」は高校1年生になると、父が働く建築現場でアルバイトをすることになっていたんです。実際に働いてみると、やっぱり体力を使うきつい仕事で、「親父はずっとがんばってきたんだな」と痛感しました。でも親父は、そんな経験をさせた上で、「俺はお前たちにこんな厳しい仕事をさせたくはない。店は継ぐな。自分たちのやりたい仕事をやれ」って言ってくれたんです。「親父かっこいいな」と尊敬できたので、これもよかったことかな。
 
 
 

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